The war of the worlds — Page 26
そして今振り返ると、不思議な気持ちで思い出すのだが、私たちは飢えと、それよりもさらに恐ろしい死という無限の危険にさらされていながら、それでもあの忌まわしい「見る」という特権をめぐって激しく争っていたのだった。
And I recall now with a sort of wonder that, in spite of the infinite danger in which we were between starvation and a still more terrible death, we could yet struggle bitterly for that horrible privilege of sight.
私たちは台所を、前に進みたい気持ちと物音を立てることへの恐怖の間で、奇妙な動きで駆け回り、互いに殴り合い、押し合い、蹴り合いながら、露見まであと数インチのところまで迫っていた。
We would race across the kitchen in a grotesque way between eagerness and the dread of making a noise, and strike each other, and thrust and kick, within a few inches of exposure.
実のところ、私たちの気質と思考・行動の習慣はまったく相容れないものであり、危険と孤立した状況がその不和をさらに深めるばかりだった。
The fact is that we had absolutely incompatible dispositions and habits of thought and action, and our danger and isolation only accentuated the incompatibility.
ハリフォードにいた時点で、私はすでに副牧師の、どうしようもない感嘆詞を口にする癖や、その愚かなほど硬直した思考に嫌悪感を抱くようになっていた。
At Halliford I had already come to hate the curate's trick of helpless exclamation, his stupid rigidity of mind.
彼の際限なく続くぶつぶつとした独り言は、私が行動の方針を考えようとするあらゆる努力を台無しにし、そうして鬱積し増幅された私を、時に狂気の瀬戸際まで追い込んだ。
His endless muttering monologue vitiated every effort I made to think out a line of action, and drove me at times, thus pent up and intensified, almost to the verge of craziness.
彼は愚かな女のように、自制心というものをまったく持ち合わせていなかった。
He was as lacking in restraint as a silly woman.
彼は何時間も泣き続け、私が本当にそう信じるのだが、この人生に甘やかされた子供は、最後の最後まで、自分の弱々しい涙が何らかの形で効果をもたらすと思っていたのだった。
He would weep for hours together, and I verily believe that to the very end this spoiled child of life thought his weak tears in some way efficacious.
そして私は暗闇の中に座り、彼のしつこい訴えのせいで、彼のことを頭から追い払うことができずにいた。
And I would sit in the darkness unable to keep my mind off him by reason of his importunities.
Vocabulary
- recall
- 過去のことを思い出す、記憶を呼び起こす。
- sort
- 種類、ある種の。「a sort of」で「一種の」。
- wonder
- 驚き、不思議に思う気持ち。
- spite
- 「in spite of」で〜にもかかわらず。
- infinite
- 無限の、果てしなく大きい。
- danger
- 危険、危害を受ける可能性がある状態。
- starvation
- 食料不足による飢え、餓死の状態。
- terrible
- 恐ろしい、ひどい、非常に悪い。
- death
- 死、生命が終わること。
- yet
- それでも、まだ、しかしながら。
- struggle
- もがく、苦闘する、懸命に戦う。
- bitterly
- 激しく、苦々しく、つらそうに。
- horrible
- ぞっとするような、恐ろしい、ひどい。
- privilege
- 特権、特別に与えられた権利や機会。
- sight
- 視界、見ること、見える場所や景色。
- race
- 競争する、急いで走る、争う。
- across
- 〜を横切って、〜の向こう側へ。
- kitchen
- 台所、料理をする部屋。
- grotesque
- 奇怪な、グロテスクな、異様に滑稽な。
- eagerness
- 熱心さ、強い意欲、熱望する気持ち。
- dread
- 強い恐怖、恐れおののく気持ち。
- noise
- 騒音、雑音、うるさい音。
- strike
- 打つ、攻撃する、ぶつかる。
- thrust
- 強く押す、突き刺す、勢いよく押しやる。
- kick
- 蹴る、足で打つ動作。
- within
- 〜以内に、〜の範囲内で。
- inches
- インチ(長さの単位)の複数形。約2.54cm。
- exposure
- さらされること、露出、発覚。
- fact
- 事実、実際に起きたこと。
- absolutely
- まったく、完全に、絶対的に。
- incompatible
- 相容れない、両立できない、不和な。
- dispositions
- 気質、性向、物事への自然な傾向の複数形。
- habits
- 習慣、癖、繰り返し行う行動の複数形。
- thought
- 考え、思考、考える行為。
- action
- 行動、行為、実際に行うこと。
- isolation
- 孤立、隔離、他から切り離された状態。
- accentuated
- 強調した、際立たせた、目立つようにした。
- incompatibility
- 不和、相容れない性質、両立不可能な状態。
- already
- すでに、もう(以前から)。
- hate
- 憎む、ひどく嫌う、嫌悪する。
- curate
- 助任司祭、教区牧師の補佐をする聖職者。
- trick
- 癖、習癖、特有のやり方や仕草。
- helpless
- 無力な、どうすることもできない状態の。
- exclamation
- 感嘆、叫び声、感情的な叫び。
- stupid
- 愚かな、ばかな、知性に欠けた。
- rigidity
- 硬直性、柔軟性のなさ、頑固な固さ。
- mind
- 心、精神、思考する能力。
- endless
- 終わりのない、果てしない、延々と続く。
- muttering
- ぶつぶつとつぶやくこと、低声でしゃべること。
- monologue
- 独り言、一人でしゃべり続けること。
- vitiated
- 損なった、質を落とした、台無しにした。
- effort
- 努力、力を尽くすこと、試み。
- line
- 方針、行動方針、考え方の筋道。
- drove
- driveの過去形。駆り立てた、追い込んだ。
- thus
- このように、したがって、それゆえに。
- pent
- 閉じ込められた、抑え込まれた(pent up)。
- intensified
- 強まった、激化した、より強くなった。
- almost
- ほとんど、もう少しで、あとわずかで。
- verge
- 瀬戸際、寸前、ギリギリの境界。
- craziness
- 狂気、正気を失った状態、非常識さ。
- lacking
- 欠けている、不足している、持っていない。
- restraint
- 自制心、抑制、感情を抑える力。
- silly
- 愚かな、おろかな、くだらない。
- weep
- 泣く、涙を流す、声を出して泣く。
- verily
- まことに、本当に(古語・文語的表現)。
- believe
- 信じる、〜だと思う、確信する。
- spoiled
- 甘やかされた、だめにされた、台無しになった。
- weak
- 弱い、力のない、脆弱な。
- tears
- 涙、泣く時に目から出る液体の複数形。
- efficacious
- 効果的な、有効な、望む結果をもたらす。
- darkness
- 暗闇、光のない状態、闇。
- unable
- 〜できない、能力や機会がない状態。
- reason
- 理由、原因、道理、論理的な根拠。
- importunities
- しつこい要求、執拗な懇願の複数形。
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