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White Fang — Page 1

Japanese → English CHAPTER IV Level 6/10

月日が過ぎ去っていった。

The months came and went.

南の地には食べ物が豊富にあり、働かずとも暮らしていけた。ホワイト・ファングは太り、豊かに、そして幸福に生きた。

There was plenty of food and no work in the Southland, and White Fang lived fat and prosperous and happy.

彼が南の地にいたのは、地理的な意味だけではなかった。彼は人生の南の地にもいたのだ。

Not alone was he in the geographical Southland, for he was in the Southland of life.

人間の優しさは彼の上に降り注ぐ太陽のようであり、彼は良い土に植えられた花のように生い茂った。

Human kindness was like a sun shining upon him, and he flourished like a flower planted in good soil.

それでも彼は、どこか他の犬たちとは違っていた。

And yet he remained somehow different from other dogs.

他の生き方を知らない犬たちよりも、彼はずっとよく掟を知っており、より厳格に掟を守っていた。

He knew the law even better than did the dogs that had known no other life, and he observed the law more punctiliously;

それでも彼の中には、潜む獰猛さの気配があった。まるで野生がまだ彼の中に漂い、狼の部分がただ眠っているだけのように。

but still there was about him a suggestion of lurking ferocity, as though the Wild still lingered in him and the wolf in him merely slept.

彼は他の犬たちと仲良くなることはなかった。

He never chummed with other dogs.

彼は孤独に生きてきた。少なくとも、自分と同じ種族との関係においては。そして、これからも孤独に生き続けるだろう。

Lonely he had lived, so far as his kind was concerned, and lonely he would continue to live.

子犬の頃、リップリップと子犬の群れによる迫害の中で、そしてビューティー・スミスとの闘争の日々の中で、彼は犬に対する根深い嫌悪感を身につけていた。

In his puppyhood, under the persecution of Lip-lip and the puppy-pack, and in his fighting days with Beauty Smith, he had acquired a fixed aversion for dogs.

彼の人生の自然な歩みは狂わされ、同族から離れ、人間にすがりついていたのだ。

The natural course of his life had been diverted, and, recoiling from his kind, he had clung to the human.

それに加え、南の地の犬たちはみな彼を疑いの目で見ていた。

Besides, all Southland dogs looked upon him with suspicion.

彼は犬たちの中に、野生に対する本能的な恐怖心を呼び覚ました。犬たちはいつも唸り声と怒号と敵意ある憎しみで彼を迎えた。

He aroused in them their instinctive fear of the Wild, and they greeted him always with snarl and growl and belligerent hatred.

一方、彼は犬たちに牙を向ける必要がないことを学んでいた。

He, on the other hand, learned that it was not necessary to use his teeth upon them.

Vocabulary

months
月(つき)の複数形。一年は十二ヶ月ある。
came
come(来る)の過去形。やって来た。
went
go(行く)の過去形。過ぎ去った。
plenty
十分な量があること。豊富。
food
食べ物。生きるために食べるもの全般。
work
仕事。労働すること、または労働そのもの。
White
白い色を表す形容詞。
Fang
鋭い牙(きば)。動物の長くとがった歯。
lived
live(生きる・暮らす)の過去形。
fat
太った。または豊かで満ち足りた様子。
prosperous
繁栄している。豊かで成功した状態の。
happy
幸せな。満足して喜んでいる様子の。
alone
一人だけで。ただ〜だけという意味でも使う。
geographical
地理的な。地域・場所に関係している様子。
life
命。生命、または生活・人生全般。
Human
人間の。人間に関係する様子。
kindness
親切さ。他者に対する優しく思いやりある態度。
like
「〜のように」を表す前置詞・接続詞。
sun
太陽。空に輝く恒星で光と熱を与える。
shining
shine(輝く)の現在分詞。光り輝いている様子。
upon
「〜の上に・〜に対して」を表す前置詞。onよりやや格式的。
flourished
flourish(繁栄する・すくすく育つ)の過去形。
flower
花。植物が咲かせる美しい部分。
planted
plant(植える)の過去形・過去分詞。
good
良い。品質や状態が優れている様子。
soil
土。植物が育つための地面の表層部分。
yet
「それでもなお・しかし」を表す副詞・接続詞。
remained
remain(〜のままでいる)の過去形。依然として〜だった。
somehow
どういうわけか。何らかの理由で。なんとなく。
different
異なる。他とは違っている様子。
other
他の。別の。それ以外の。
dogs
犬の複数形。人間に身近な動物。
knew
know(知っている)の過去形。知っていた。
law
法律・規則。守るべき決まりごと。
even
「〜でさえ・さらに」を強調する副詞。
better
goodまたはwellの比較級。より良く・より上手に。
than
比較を表すときに使う接続詞・前置詞。〜より。
known
know(知る)の過去分詞。知られていた・知っていた。
observed
observe(観察する・守る)の過去形。注意深く見ていた。
more
「より多く・さらに」を表す副詞・形容詞の比較級。
punctiliously
細部まで厳格に。規則を非常に几帳面に守る様子で。
still
「まだ・それでも」を表す副詞。
about
「〜について・およそ」を表す前置詞・副詞。
suggestion
ほのめかし。何かの雰囲気や気配をほんのわずか感じさせるもの。
lurking
lurk(潜む・隠れてうかがう)の現在分詞。
ferocity
獰猛さ。非常に激しく残忍な性質や勢い。
though
「〜であるかのように・〜にもかかわらず」を表す接続詞。
Wild
野生。自然のままで人に馴らされていない状態。
lingered
linger(長く残る・なかなか消えない)の過去形。
wolf
オオカミ。犬に近い野生の肉食動物。
merely
ただ単に。それだけで他には何もないという意味の副詞。
slept
sleep(眠る)の過去形。眠っていた。
never
一度も〜ない。決してない。
chummed
chum(仲良くする・親しくつきあう)の過去形。
Lonely
孤独な。周りに仲間がおらず寂しい様子。
far
遠く。また「〜に関する限り」という意味でも使う。
kind
同種のもの。同じ種類・仲間。または親切な様子。
concerned
concern(〜に関係する)の過去分詞。〜に関する限り。
lonely
孤独な。一人ぼっちで寂しい気持ちの。
would
willの過去形。〜するだろう・〜し続けるだろう。
continue
続ける。止まらずに同じ状態や動作を保つ。
live
生きる。生命を保ちながら暮らすこと。
puppyhood
子犬の時期。犬が幼かった頃の時代。
under
「〜の下で・〜を受けながら」を表す前置詞。
persecution
迫害。弱い者を継続的に苦しめたり虐げたりすること。
puppy-pack
子犬たちの群れ。一緒に行動する子犬のグループ。
fighting
fight(戦う・けんかする)の現在分詞。戦うこと。
days
日々。dayの複数形。ある時期・時代を指す場合もある。
Beauty
美しさ。または固有名詞として人物の名前。
acquired
acquire(獲得する・身につける)の過去形。
fixed
固定された。変わらない。決まった。
aversion
嫌悪感。強い嫌いや反感を抱く気持ち。
natural
自然な。本来の性質に基づいた状態の。
course
経過・方向。「of course(もちろん)」でも頻繁に使う。
diverted
divert(向きを変える・そらす)の過去形。
recoiling
recoil(はね返る・ひるむ・引いてしまう)の現在分詞。
clung
cling(しがみつく・執着する)の過去形。
human
人間の。人間に関係するもの。
Besides
それに加えて。さらに。その上。
all
すべての。全部の。
looked
look(見る・〜に見える)の過去形。
suspicion
疑い。信用できないと思う気持ち・不信感。
aroused
arouse(引き起こす・呼び覚ます)の過去形。
instinctive
本能的な。意識せず自然に起こる行動や感情の様子。
fear
恐れ。危険や脅威に対して感じる強い不安・恐怖。
greeted
greet(挨拶する・迎える)の過去形。
always
いつも。常に。例外なく毎回。
snarl
うなり声。動物が怒って低く唸る声や行為。
growl
唸り声。動物が喉の奥で出す低くて威嚇的な声。
belligerent
好戦的な。すぐに喧嘩や敵対をしようとする様子。
hatred
憎しみ。強い嫌悪や敵意の感情。
hand
手。また「on the other hand(一方で)」などの慣用句でも使う。
learned
learn(学ぶ・覚える)の過去形。学んだ・知った。
necessary
必要な。なくてはならない様子。
use
使う。物や手段を目的のために活用すること。
teeth
歯の複数形。toothの複数形。噛むために使う。
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